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のだめカンタービレ
クラシック作品辞典 第4巻

第4巻までの演奏者別もくじ

  1. 野球拳
  2. ブラームス:交響曲第1番 op.68
  3. 火の用心のうた
  4. ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 op.18
  5. ガーシュイン:サマータイム
  6. バイ・ザ・ウェイ
  7. プリごろ太
  8. バルトーク:組曲 op.14
  9. ドヴォルザーク:交響曲第5番 op.76
  10. モーツァルト:「ああ、お母さんに聞いて」による12の変奏曲 K.265
  11. 獣神ガイダー
  12. バイエル:ピアノ教則本 op.101より第11番
  13. ベートーヴェン:エリーゼのために
  14. ショパン:幻想即興曲 op.66
  15. 十神合体ジューレンジャー

 野球拳

[Lesson19,22] Sオケ「合コン」にて、のだめvs千秋

ニッポンの宴会芸の古典。昭和44年から始まったコント55号の人気TV番組「裏番組をぶっとばせ」で一気に全国に広まりました。作詞作曲は、川柳作家であり、当時、伊予鉄道電気野球部の監督だった前田伍健。大正13年10月、伊予鉄道電気野球部は実業団野球大会に出場し大差で負けてしまいましたが、ならばその夜の懇親会の隠し芸競争(なんだそりゃ?)には負けられないということで、即興で作られました。毎年春には、松山城で「本家野球拳全国大会」が開催されているそうです。野球拳はシュトレーゼマンの宴会芸レパートリーのひとつで、ニナ・ルッツ音楽祭のパーティ会場でも誘ってましたね。


 ブラームス:交響曲第1番 op.68

[Lesson19] Sオケの練習曲

通称「ブラいち」。「ベートーヴェンの交響曲に匹敵するものが書けるまでは、交響曲は世に問わない」と宣言していたブラームスが長年草稿をあたため、43歳にしてついに完成させた最初の交響曲です。ベートーヴェンの交響曲第9番に続くものであるという意味で、指揮者のハンス・フォン・ビューローに「第10交響曲」と評されました。古今の交響曲の中で、最も人気が高い曲のひとつです。マンガの中では直接曲名は登場しませんが、千秋の「たしかにここは…… きのう眠くて記憶が」のコマのバックに、ブラームスの交響曲第1番の第2楽章の楽譜が書かれています。

ブラームス:交響曲第1番&第2番&第3番&第4番

【演奏】ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
【曲目】(CD1)ブラームス:交響曲第1番/同:交響曲第2番 (CD2)ブラームス:交響曲第3番/同:交響曲第4番

税込2,500円(2枚組)


 火の用心のうた

[Lesson20] シュトレーゼマンが、ほうきで掃き掃除をしているときの鼻歌

お若い方はご存知ないかもしれませんが、日本船舶振興会(現・日本財団)のCMソングです。作詞:武本宏一、作曲:山本直純。当時の笹川良一会長、高見山(現・東関親方)、山本直純さんなどが太鼓やまといを持って出てました。「一日一善!」というのがきめ台詞でしたね。放送する曜日に合わせて、月曜から日曜までの7種類の歌詞がありました(芸が細かい)。ミルヒーが歌っていたのは果たして・・・


 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 op.18

[Lesson20] 学園祭のAオケ公演で千秋がソロを弾くことになった曲

ラフマニノフの作品の中で最も有名な、彼の代名詞的な名曲。「ロマンティック」という言葉をそのまま音にしたような曲で、最初から最後まで、胸がしめつけられるような美しいメロディとハーモニーが、これでもかというくらい出てきます。数年前に発表した交響曲第1番が不成功に終りノイローゼになってしまったラフマニノフが、精神科医師ダール博士の治療(一種の催眠術療法)で回復して作曲に立ち向かったときの作品と言われています。ラフマニノフ自身も、凄腕のピアニストとして知られていました。

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番

【演奏】スビャトスラフ・リヒテル(ピアノ)、スタニスラフ・ヴィスロツキ、ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)他
【曲目】ラフマニノフ:ピアノ協奏曲/チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番

税込1,890円


 ガーシュイン:サマータイム

[Lesson21] ニナ・ルッツ音楽祭行きの車内で、真澄が鼻歌で歌っていた曲

アメリカ人による初めての本格的な歌劇として有名な「ポーギーとベス」の中で、最も親しまれている曲。クラシックというよりも、ジャズのスタンダードナンバーとして有名です。ならず者クラウンの情婦だったベスを見そめたポーギーは、ベスと一緒になるためにクラウンを殺してしまいます。しかし彼が刑期を終えて留置場から出てきたとき、ベスは麻薬密売人のスポーティング=ライフと連れ立って遠いニューヨークへ行った後だった、という貧困な黒人社会の痴情と犯罪を題材にした歌劇で、登場人物は全員黒人という異色の物語です。サマータイムは子供をあやす子守歌として歌われます。


 バイ・ザ・ウェイ

[Lesson21] ニナ・ルッツ音楽祭行きの車内で、峰が鼻歌で歌っていた曲

アメリカの人気バンド、レッド・ホット・チリ・ペッパーズが2002年に発表したヒット曲。この曲をタイトル名にしたアルバム「バイ・ザ・ウェイ」は、世界20ヶ国でナンバー1になりました。峰が歌っていた歌詞は、サビの後半部分の
By the way I tried to say (バイザウェ〜チャ〜トゥセイ)
I'd be there...waiting for (ウェティンフォ〜)
だと思われます。


 プリごろ太

[Lesson21] ニナ・ルッツ音楽祭行きの車内で、のだめが鼻歌で歌っていた曲

第3巻も参照のこと。劇場版のテーマ曲とは違うんでしょうか?判明している歌詞は「プリプリプリリン プリごろ太〜〜」「小さな星のマジメな妖精〜〜」。


 バルトーク:組曲 op.14

[Lesson22] ニナ・ルッツ音楽祭のピアノの課題曲

バルトークはハンガリーの作曲家で、ハンガリーや東欧諸国の民謡収集・研究家として知られ、民謡の語法をもとにした独自の様式を確立しました。「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」や「管弦楽のための協奏曲」などが有名です。全6巻からなる「ミクロコスモス」というピアノ練習曲もよく使われています。この曲は4曲からなる組曲で、同時期のバルトークの作品のように民謡をそのままテーマにしたというよりも、その素材を独創的に消化した芸術的な小品です。リズミカルな要素が強く、のだめがオランウータンでトランスしていた気分はよくわかります。

バルトーク:ピアノ曲集

【演奏】ゾルターン・コチシュ(ピアノ)
【曲目】バルトーク:アレグロ・バルバロ/同:民謡による3つのロンド/同:3つのハンガリー民謡/同:組曲op.14/同:ピアノ・ソナタ/同:ルーマニア民俗舞曲/同:「15のハンガリー農民の歌」より古い踊りの歌

税込1,050円


 ドヴォルザーク:交響曲第5番 op.76

[Lesson22] ニナ・ルッツ特別編成オーケストラの演奏曲

ドヴォルザークはチェコの作曲家で、自然な流れるような音楽の中に、チェコ民族の喜びや悲しみが深く盛り込まれた独特の作風を確立した人です。ドヴォルザークの交響曲は9曲ありますが、第9番「新世界より」を含む最後の3曲だけが有名で、あとは知らなくて当たり前の超マイナー曲なのです。この曲もチェコ以外ではめったに演奏されないと言われている秘曲ですが、ベートーヴェンやブラームスの作風に近づいた、牧歌的な雰囲気が漂っている素晴らしい作品です。

ドヴォルザーク:交響曲第5番

ドヴォルザーク:交響曲第5番

【演奏】ラファエル・クーベリック(指揮)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、バイエルン放送交響楽団
【曲目】ドヴォルザーク:交響曲第5番op.76/同:序曲「自然の王国で」op.91/同:序曲「謝肉祭」op.92/同:序曲「オセロ」op.93

税込1,200円


 モーツァルト:「ああ、お母さんに聞いて」による12の変奏曲 K.265

[番外編] リカちゃん先生がコータくんに薦めた曲。

いわゆる「キラキラ星」変奏曲のことです。このメロディーは当時流行していたフランス語の恋の歌で、変奏曲の題材としてもよく用いられていました。モーツァルトのこの変奏曲は、弟子の教材のために書かれたといわれ、テクニック的にはやさしいですが、変奏は変化に富んでいて、シンプルなメロディーにふさわしい、素朴で愛らしい曲です。


 獣神ガイダー

[番外編] コータくんの好きなヒーローもののテーマソング

「あの空のむこうから〜 光る閃光ガイダー 獣神ガイダー」「宇宙の平和を守るんだ」「ガイダーキック」「獣神ガイダー 悪魔の軍団 バリドンを〜 たおすぞ消すぞ ぶちかませ〜 ガイダー ガイダー」。アニメの主題歌ですらタイアップ戦略に利用されてしまう昨今、こういう昔ながらの主題歌はいいですね。


 バイエル:ピアノ教則本 op.101より第11番

[番外編] 真衣ちゃんが練習していた曲

現在では色々なピアノ教則本が使われるようになってきていますが、それでもバイエルが日本で最も有名な教則本であることに変りないのではないでしょうか。原題は「ピアノ奏法入門書」です。バイエルは1803年生まれのドイツの作曲家、ピアニスト、教育者で、ピアノ用の小品を作ったり、当時流行していたオーケストラ曲やオペラの旋律をピアノのために編曲して好評を博したそうですが、現在ではそのほとんどが忘れられ、この教則本だけが今でも使われ続けています。


 ベートーヴェン:エリーゼのために

[番外編] リカちゃん先生家の時計の、4時の時報の曲。

ベートーヴェンの最もポピュラーな曲のひとつです。エリーゼとは、ベートーヴェンが愛情を抱いていた当時17歳のテレーゼ・マルファッティのことで、楽譜には「エリーゼのために、1810年4月27日の思い出に、L.v.ベートーヴェン」と付記されています。(ちなみにベートーヴェンは当時40歳・・・)


 ショパン:幻想即興曲 op.66

[番外編] リカちゃん先生がよく子守歌で(?)弾いていた曲。

即興曲とはその名の通り、自由な発想によって書かれた即興的要素の強い作品です。ショパンは4曲の即興曲を残しましたが、その中でもこの曲には特に「幻想即興曲」というタイトルがつけられています。リズムの異なる右手と左手が交錯する様子はまさに幻想的。中間部のカンタービレの甘美な調べはよく知られています。


 十神合体ジューレンジャー

[番外編] 獣神ガイダーの次に始まった特撮ヒーローもののテーマソング

「熱い風 熱い心〜 十神合体 ジュウレンジャ〜〜」「オレもおまえも ジュウレンジャー」。腕時計のような変身アイテムが特徴のヒーローもの。十神というからには、やはり10種類の変身アイテムがあるのでしょうか(この商売上手!)。


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のだめカンタービレ クラシック作品辞典 (http://nodame.moo21.com)