第4巻へTOPへ第6巻へ


のだめカンタービレ
クラシック作品辞典 第5巻

第5巻までの演奏者別もくじ

  1. J.S.バッハ:ピアノ協奏曲第3番 BWV1054
  2. ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー
  3. レジェンド・オブ・Sオケ(仮題)
  4. ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 op.18
  5. モーツァルト:歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」 K.588
  6. ヴェルディ:歌劇「椿姫」
  7. ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」 op.67
  8. チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 op.74

 J.S.バッハ:ピアノ協奏曲第3番 BWV1054

[Lesson24] ニナ・ルッツ音楽祭でニナ・ルッツが独奏した曲

この曲はニナ・ルッツ音楽祭の回では出てきませんでしたが、「クラシック・ライフ」誌の記事で判明します。バッハの時代にはピアノはまだ発明されていませんでしたので、通常は「チェンバロ協奏曲」と表記されます。この曲は「ヴァイオリン協奏曲第2番 BWV1042」をチェンバロとオーケストラ用に編曲したものです。バッハの時代には、自作の曲を別の楽器のために編曲して「作曲した」ことにすることは、普通に行われていました(手抜き・・・)。ちなみにBWVというのは、J.S.バッハの全作品についている通し番号で、これもモーツァルトと同様、CDや楽譜を探すときの決定的な手がかりになります。


 ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー

[Lesson25] 学園祭でのSオケ“伝説のステージ”の曲

ポピュラーソングの作曲家として活躍していたガーシュインが、初めて書いたクラシック的な作品で、ガーシュインの名を一躍世界的にしました。ピアノ独奏とオーケストラという、協奏曲形式で演奏されます。ブルー・ノートと呼ばれるジャズ独特の音階を用いて、ジャズの要素が全面的に現れているカッコいい曲。なおこの曲には、ジャズ・バンド編成用に書かれた「オリジナル版」と、大編成オーケストラによる「改訂版」があり、現在一般的に演奏されているものは、オーケストラによる改訂版です。

ガーシュウィン:作品集

ガーシュウィン:作品集

【演奏】バーンスタイン、プレヴィン(ピアノ、指揮)、シャハム(ヴァイオリン)他
【曲目】(CD1)ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー/同:パリのアメリカ人/同:ピアノ協奏曲ヘ調/同:キューバ序曲 (CD2)ガーシュウィン:
キャットフィッシュ・ロウ(「ポーギーとベス」組曲)/同:変奏曲「アイ・ガット・リズム」/同:3つの前奏曲(ハイフェッツ編)/同:ラプソディ第2番/同:「ソング・ブック」よりフォギー・デイ、エンブレイサブル・ユー、サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー、レディ・ビー・グッド、私の彼氏

税込1,500円(2枚組)


 レジェンド・オブ・Sオケ(仮題)

[Lesson25] 学園祭前夜祭、Sオケの打ち上げで歌ってた曲

第6巻参照。


 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 op.18

[Lesson26] 学園祭のAオケ公演の演目。ソリスト千秋

第4巻参照。

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番

【演奏】スビャトスラフ・リヒテル(ピアノ)、スタニスラフ・ヴィスロツキ、ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)他
【曲目】ラフマニノフ:ピアノ協奏曲/チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番

税込1,890円


 モーツァルト:歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」 K.588

[Lesson27] オペ研の学園祭での演目。多賀谷のレッスン曲

タイトルはモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」に出てくる台詞からとられていて、「女はみんなこうしたもの」という意味です。それぞれ姉妹の女性を許婚にしている2人の士官が、彼女たちの貞節を確かめるためにアルバニア人に変装して、お互いに恋人を入れ替えて口説くという喜劇。内容が非道徳的という理由で、長い間あまり評価されていませんでしたが、現在では傑作のひとつに数えられています。全体にソロよりもアンサンブルが重視されている、洗練された歌劇です。多賀谷がレッスンしてもらっているドラベッラのアリアは、第1幕第11曲「激しい心の痛みが」。


 ヴェルディ:歌劇「椿姫」

[Lesson28] 多賀谷の次のレッスン曲(曲名は不明)

ちょっと気取った言い方ですが、「トラヴィアータ」(原題“La Traviata”)とも言います。オペラ史上屈指の名作です。高級娼婦のヴィオレッタは歓楽に身をやつしていましたが、純情な青年アルフレッドに心を打たれ、真の恋を知って同棲します。アルフレッドの父は彼女に同情しながらも身をひくようにたのみます。何も知らないアルフレッドはヴィオレッタの心変わりを責めますが、事の次第を知り、病に倒れた彼女の死の床に馳せつけるという悲恋の物語です。ソプラノ歌手が歌うヴィオレッタのアリアは「ああ、そはかの人か」「花から花へ」「さようなら過ぎ去った日よ」が有名です。


 ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」 op.67

[特別編] 千秋が12歳の時、ヴィエラ先生がウィーンで指揮した曲。

「ジャジャジャジャーン」という冒頭のフレーズは余りにも有名ですね。このテーマを指してベートーヴェン自身が、「運命はかく扉をたたく」と言ったという伝説から「運命」という通称で呼ばれています。第1楽章はほとんどこの「ジャジャジャジャーン」だけで出来ているという、恐ろしい曲です。ベートーヴェンの緻密な論理的構想をイヤというほど見せつけられる、中期最大の傑作。余談ですがLPレコード時代には、シューベルトの「未完成交響曲」と合わせた「運命+未完成」という組み合わせは黄金のカップリングでした(どちらも演奏時間がコンパクトなので、片面ずつに収まって好都合だったのです)。

ベートーヴェン:交響曲第5&7番

ベートーヴェン:交響曲第5&7番

【演奏】カルロス・クライバー(指揮)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
【曲目】ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」/同:交響曲第7番

税込1,890円


 チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 op.74

[特別編] ヴィエラ先生からスコアをもらった曲。

ロシア最大の作曲家、チャイコフスキーが作った最後の傑作交響曲です。通常、交響曲の終楽章は華やかで派手な曲調が多いのですが、この曲の終楽章は、絶望と悲嘆に満ちた遅い曲だったために、当時様々な憶測を呼びました。その代わり、第3楽章がまるでフィナーレであるかのようなド派手な曲なので、コンサートではこの楽章で拍手をしてしまう人が必ず出てきます(気をつけましょう・・・)。出版社にこの楽譜を送ったわずか10日後に、チャイコフスキーはコレラで亡くなりました。チャイコフスキーはホモだったこともあり、その死亡原因についても、様々な憶測を呼びました。


第4巻へTOPへ第6巻へ


のだめカンタービレ クラシック作品辞典 (http://nodame.moo21.com)