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のだめカンタービレ
クラシック作品辞典 第7巻

第7巻までの演奏者別もくじ

  1. 野田恵:もじゃもじゃ組曲
  2. (ショパンとかリストのピアノ曲)
  3. きらきら星
  4. ガンダーラ
  5. (R☆Sオーケストラの候補曲)
  6. モーツァルト:オーボエ協奏曲 K.314(285d)
  7. J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ
  8. 変声期のうた(仮題)
  9. ブラームス:交響曲第1番 op.68
  10. (マラドーナ・ピアノ・コンクール用の候補曲)
  11. R.シュトラウス:オーボエ協奏曲

 野田恵:もじゃもじゃ組曲

[Lesson35,39] のだめ作曲の弾き語り組曲

「も も もじゃもじゃ もじゃミちゃん」「もじゃもじゃ森の もじゃもじゃ3丁目 今日も元気にもじゃミちゃーん おはよう」「もじゃ木がささやき 今夜は嵐だ まあ大変」。「もじゃミ♪ちゃんの虹」という紙芝居に付けられた、全12曲からなる弾き語り組曲。11曲を谷岡先生と、最後の12曲目を江藤先生と作り上げました。現代的な独自の書法で物語りを叙情的に描き、ピアノパートには高度な技巧も必要とする、のだめ渾身の怪作です。ラストでは、もじゃミは王子と結ばれ、動物たちに祝福されるハッピーな物語のようです。第12曲のタイトルは「幸せ色の虹 変ロ長調」。


 (ショパンとかリストのピアノ曲)

[Lesson35] 江藤先生がのだめに詰め寄った際に出てきた作曲家

ショパンもリストも、ピアノ曲は山ほどあります。特にショパンは、彼の全作品のうちのほとんどがピアノ曲です。どちらも自身が優秀なピアニストだったためピアノ奏法に精通しており、ピアノの能力が最大限に引き出された傑作ぞろいです。谷岡先生にレッスンしてもらっていた新入生もショパンを見てもらってましたね。


 きらきら星

[Lesson35] 江藤レッスンでのだめが弾こうとした曲

第4巻も参照のこと。この曲は元々フランスで流行していた恋の歌だったのですが、1806年にジェーン・テイラーが「The Star」というタイトルで「Twinkle, twinkle, little star...」と始まる歌詞をつけました。日本では武鹿悦子(ぶしかえつこ)が、「きらきらひかる お空の星よ」と訳し、「きらきら星」として広まりました。


 ガンダーラ

[Lesson35] 峰と沙悟浄の暗号の元ネタ

「ガンダーラ」は1978年(昭和53年)に放送された、堺正章、夏目雅子、西田敏行らが出演した人気ドラマ「西遊記」のエンディングテーマです。ゴダイゴが歌って大ヒットしました。作詞:山上路夫・奈良橋陽子、作曲:タケカワユキヒデ。「ガンダーラ!!」「愛の国!!」という2人の暗号は、この曲のサビの歌詞「In Gandhara,Gandhara they say it was in India Gandhara,Gandhara 愛の国ガンダーラ」から来ているものと思われます。ちなみに「西遊記」のオープニングテーマはゴダイゴの「モンキーマジック」。英語詞だったにもかかわらず、「ガンダーラ」と並んで大ヒットしました。


 (R☆Sオーケストラの候補曲)

[Lesson35] R☆Sオケ結成飲み会で出てきた作曲家たち

作曲家だけで曲名が出てこないものもたくさんあるので、コンサートのメインになることが多い曲を挙げてみました。なお、オーケストラの演奏会は前半後半の2部形式をとるのが普通で、1.オープニング(序曲などの10分程度の曲)、2.協奏曲(20〜30分程度のもの)、ここで15分程度の休憩が入り、3.メイン曲(交響曲などのしっかりした曲)、場合によっては、4.アンコール(5〜10分程度の小品)、となることが多いです(もちろん例外も多々あります)。

<メインプログラム>

 ベートーヴェン
・・・交響曲第1〜9番。そのどれもが音楽史上の宝です。第3番「英雄」、第5番「運命」、第6番「田園」、第9番「合唱」の表題付きの4曲は特に人気が高いです。

 ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
・・・他には交響曲第7、8番が有名です。前半の6曲はめったに演奏されません。

 モーツァルト
・・・交響曲第35番「ハフナー」、第36番「リンツ」、第38番「プラハ」、第39番、第40番、第41番「ジュピター」の6曲は「後期6大交響曲」と呼ばれています(第37番は偽作のためカウントしません)。ほかには第25番、第29番が有名。

 シベリウス
・・・交響曲第2番、第7番が有名。一般的にはシベリウスの作品の中では(コンサートのメインにはなりませんが)「フィンランディア」が最も有名です。

 メンデルスゾーン
・・・5曲ある交響曲のうち、第3番「スコットランド」、第4番「イタリア」の2曲の人気が抜きんでてます。

 ブラームス
・・・ブラームスの交響曲は4曲全てが有名です。頻度としては1>4>2>3だと思います。多分。

 チャイコフスキー
・・・交響曲第4番、第5番、第6番「悲愴」の3曲は「後期3大交響曲」と呼ばれています。第1「冬の日の幻想」、第2番「小ロシア」、第3番「ポーランド」はめったに演奏されません。

 ショスタコーヴィチ
・・・:交響曲第1番、第5番、第9番が有名ですが、中でも特に第5番が人気です。第5番は昔「革命」と呼ばれていましたが、内容にふさわしくないということで今では余り使われていないようです。

 ドビュッシー
・・・有名な曲はいろいろありますが、メイン級となると、交響詩「海」でしょう。

 マーラー:交響曲第8番「千人の交響曲」
・・・第2巻参照。マーラーの交響曲は9曲すべてが有名です。表題付きのものは、第1番「巨人」、第2番「復活」、第6番「悲劇的」、第7番「夜の歌」、第8番「千人の交響曲」の5曲。

<協奏曲>

 チェロ協奏曲:ハイドン、ドヴォルザーク、シューマン、エルガーなど
・・・ドヴォルザークのチェロ協奏曲は、通称「どぼこん」と呼ばれ、古今のチェロ協奏曲の最高峰です。エルガーは、若くして亡くなった女流、デュ・プレの名演が有名です。

 フルート協奏曲:モーツァルト(2曲)、ハチャトゥリアン、イベールなど
・・・メジャーな楽器な割には、意外にレパートリーが少ないような気がします。モーツァルトの第2番は、オーボエ協奏曲を編曲したものです。

 ホルン協奏曲:モーツァルト(4曲)、R.シュトラウス(2曲)など
・・・モーツァルトは4曲ともに有名、R.シュトラウスは第1番がよく演奏されます。第2番はホルンが技巧的に難しいこともあり、あまり演奏されません。

 ヒンデミットのヴィオラ協奏曲
・・・ヒンデミットは自身が優れたヴィオラ奏者でもあったため、ヴィオラのための曲をたくさん残しました。いわゆる「ヴィオラ協奏曲」というタイトルの曲はないのですが、ヴィオラと管弦楽のための曲はいくつかあり、「白鳥を焼く男」という曲が有名です。また「室内音楽第5番 op.36-4」も、ヴィオラ協奏曲の形を取っています。ヒンデミットの他にはウォルトンの協奏曲が知られている程度で、ヴィオラ自体、独奏楽器として使われることはあまりない楽器なので、レパートリーは少ないです。

 ヴァイオリン協奏曲:腐るほどあります
・・・ヴィヴァルディ、バッハから、現代曲のベルクまで、コンサートで頻繁に演奏される定番レパートリーは山ほどあります。ベートーヴェン、メンデルスゾーン、チャイコフスキー、ブラームスの協奏曲を「4大ヴァイオリン協奏曲」と呼ぶことがあります(ひとつ減らして「3大」にすることも)。


 モーツァルト:オーボエ協奏曲 K.314(285d)

[Lesson36,39] R☆Sオーケストラ演奏会の協奏曲。ソリスト黒木

「押コン」オーボエ部門の本選の曲でもありました。曲としては、モーツァルトのフルート協奏曲第2番と同じものです。オーボエ協奏曲の方がオリジナルです。フルート協奏曲は、もともとハ長調のオーボエ協奏曲を、モーツァルト自身がそっくりそのままニ長調にしてフルート用に編曲したものなのです。どちらでもよく演奏されます。終楽章のテーマは、後に歌劇「王宮からの逃走」に転用されました。モーツァルトはピアノやヴァイオリンだけでなく、管楽器のためにもたくさんの協奏曲を残しましたが、そのどれもがそれぞれの楽器の重要なレパートリーになっています。

モーツァルト、R.シュトラウス:オーボエ協奏曲

モーツァルト、R.シュトラウス:オーボエ協奏曲

【演奏】ハインツ・ホリガー(オーボエ)、エド・テ・ワールト(指揮)、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
【曲目】モーツァルト:オーボエ協奏曲K.314/R.シュトラウス:オーボエ協奏曲

税込1,200円


 J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ

[Lesson36] 練習の休憩中に清良が弾いていた曲

バッハは無伴奏ヴァイオリンのためのソナタを3曲、パルティータを3曲作り、「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ BWV1001〜1006」全6曲としてまとめられました。ヴァイオリンを演奏する人にとって避けては通れない曲です。パルティータ第2番の中の1曲、「シャコンヌ」は特に有名で、これだけ単独で取り上げられることもあります。清良が弾いていたソナタが何番だったかは不明。バッハの「ソナタとパルティータ」は、その規模、作曲の技巧、表現すべてにおいて、今もって無伴奏ヴァイオリン曲の頂点とされています。


 変声期のうた(仮題)

[Lesson37] のだめが教育実習の準備(落書き?)をしながら歌っていた歌

のだめがノートに教育実習マンガ(?)を書きながら歌ってた歌です。「中学生は変声期〜♪」というそのまんまな歌詞の鼻歌です。ノートには「そして思春期」と書かれているので、歌とマンガはセットになっていると思われます。


 ブラームス:交響曲第1番 op.68

[Lesson38] R☆Sオケ演奏会のメイン曲

第4巻参照。

ブラームス:交響曲第1番&第2番&第3番&第4番

【演奏】ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
【曲目】(CD1)ブラームス:交響曲第1番/同:交響曲第2番 (CD2)ブラームス:交響曲第3番/同:交響曲第4番

税込2,500円(2枚組)


 (マラドーナ・ピアノ・コンクール用の候補曲)

[Lesson39] のだめが江藤先生から渡された、コンクール用の候補曲

第8巻マラドーナ・ピアノ・コンクールの曲目リストも参照のこと。下に挙げたものは、判明しているものだけなので、他にもどっさり渡されたものと思われます。

 シューベルト:ピアノソナタ第7番 op.122 D568
・・・技巧的に比較的易しく書かれている、愛らしく明るい曲です。元々は現在のものより低い調で書かれていました。

 シューベルト:ピアノソナタ第19番 D958
・・・同じ年に作曲された第20、21番と共に後期の代表的なソナタです。これら3曲を合わせて、シューベルトの死後「3大ソナタ」として出版されました。

 ベートーヴェン:ピアノソナタ第2番 op.2-2
・・・20代前半の頃の作品で、若々しい明るさに満ちています。第1〜3番までは、かつての師ハイドンに捧げられました。


 R.シュトラウス:オーボエ協奏曲

[Lesson39] 押コンオーボエ部門の本選の曲

リヒャルト・シュトラウスは、ドイツ・ロマン派最後の巨匠と言われる大作曲家です。交響詩や歌劇などに数々の傑作を残しました。交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」の冒頭部分が、映画「2001年宇宙の旅」に使われて有名になりました。このオーボエ協奏曲は、晩年の82歳に作った曲です。彼は晩年になるにつれて、より簡素な作曲スタイルに転換していきましたが、この曲も控えめで繊細な感覚がよく現れています。

(ちなみに「押コン」は、日本最大の音楽コンクールのひとつ、毎日新聞社主催の「日本音楽コンクール」がモデルと思われます。このコンクールは元々「毎日コンクール」という名前だったため、その名残で、名称が変わった現在でも「毎コン」の通称で呼ばれています)

モーツァルト、R.シュトラウス:オーボエ協奏曲

モーツァルト、R.シュトラウス:オーボエ協奏曲

【演奏】ハインツ・ホリガー(オーボエ)、エド・テ・ワールト(指揮)、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
【曲目】モーツァルト:オーボエ協奏曲K.314/R.シュトラウス:オーボエ協奏曲

税込1,200円


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